希望新聞:東日本大震災 記者通信 銭湯再建に奔走 岩手・宮古
- 東日本大震災の津波で、切り盛りしてきた銭湯「七滝湯(ななたきゆ)」を失った岩手県宮古市鍬ケ崎仲町の袰岩(ほろいわ)政子さんは、住民や漁船員の要望に押され、再建に奔走している。悩みは資金難。「このままのれんを下ろしていいものか」。苦悩は深まるばかりだ。
- 夫の祖父がげた屋の副業に始めた七滝湯は、歌人の石川啄木が北海道釧路から海路上京の途中、入浴したともいわれている。
- 以前の半分の広さに規模を縮めて業者に見積もりをしてもらったところ、再建には4分の1の1250万円は自分で用意しなければならない。「使わなくなったボイラーや鏡をいただけないか」。資金不足を少しでも補おうと、そんなことも考えている。
連絡先は袰岩さん(090・5354・0118)。【鬼山親芳】
(2015-06-26 毎日新聞 東京朝刊)
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