〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木は生活苦のなかでも 明日を夢見た


[ヒメシャラ]


「年明ける」(行雲流水) 宮古毎日新聞

  • 好天に恵まれて、新しい年が明けた。親しい友人・知人からの年賀状や、電話の声に改めて新しい年の幕開けを感じた。「なんとなく今年はよい事あるごとし元日の朝晴れて風なし」。借金に苦しんでいた石川啄木が詠んだ歌である。
  • 不条理がはびこる喧騒(けんそう)の世相であるが、世界が平和で、いつでも、どこでも、人が人間らしく安心して豊かに暮らせることが、すべての人の願いである。
  • 今、農家では、寒風のなかで、サトウキビの収穫に追われている。サトウキビはこの地に合った作物であり、サトウキビ生産と糖業を守ることは、地域・ふるさとの存続を守る上で不可欠である。TPP(環太平洋連携協定)で、資本の論理に押しつぶされてはならない。
  • 啄木は生活苦のなかでも、明日を夢見た。県民は、苦悩の中で、光明を見いだすことができるだろうか。

(2015-01-13 宮古毎日新聞
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