〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木忌


[シキミ]


啄木忌 下野新聞>雷鳴抄

  • <東海の小島の磯の白砂に われ泣きぬれて蟹とたはむる>高校時代のある時、図書室で書棚から取り出したのは石川啄木の詩集「一握の砂」だった。
  • 県南の某市から東京の大学に進学し、下宿住まいをしていたころ、地元に戻った時にはふと<ふるさとの山に向かひて言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな>という歌を思い出したりした。
  • 就職し、結婚し、子どもを得てからは<はたらけどはたらけど猶 わがくらし楽にならざり ぢっと手を見る>がよく頭に浮かぶようになった。生活派といわれる啄木の心情に少し近づいたか。13日は「啄木忌」

(2014-04-13 下野新聞>雷鳴抄)