〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木の碑 建立ラッシュ 没後100年

  • 歌人石川啄木は道内に1年近く滞在し、多数の秀歌を残した。没後100年の今年、釧路市旭川市で啄木碑が新たに建てられ、道内の啄木碑は45基になった。9月には札幌市でも下宿跡近くに4基目が新設される。啄木を追慕する碑は全国で171基。その4分の1超が道内にある。道産子の啄木への愛着は深い。
  • 国際啄木学会北海道支部によると、啄木碑の数は4月現在、出身地の岩手県が95基で最も多く、北海道はそれに次ぐ。3位は青森県、東京都の各7基。
  • 9 月に建立されるのは、下宿跡から約300メートルほどの偕楽園緑地だ。札幌を詠んだ4首のうちの1首を刻む。

  アカシヤの街樾(なみき)にポプラに/秋の風/吹くがかなしと日記に残れり

  • 建立計画を進める札幌啄木会代表の太田幸夫さんは「当時の札幌の情景を見事に表現している。札幌を気に入っていた啄木のために協力を」と建立資金の募金を呼びかけている。問い合わせは太田さん(011-859-5356)へ。(横山蔵利)

(2012-06-05 朝日新聞>マイタウン>北海道)