〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木没後100年―室蘭・海岸町の公園で父に花束捧ぐ

  • 室蘭市海岸町3の公園に啄木の父・一禎さんが住んでいたことを表す文学プレートがあるが13日、設置に携わった2人が花束を捧げ、感慨を新たにした。 設置したのは今はない室蘭中央ライオンズクラブ。「室蘭に父親がいたことを知ってほしい」と願って立てたプレートで、当時会長だった丸山貴陸さんと幹事だった増岡敏三さんがこの日、没後100年ということで訪れた。プレートの文章は当時、室蘭市港の文学館館長だった樋口游魚さんにお願いしている。
  • プレートによると、一禎さんは東京にいた病気と貧困の啄木の元を離れ、次女夫婦のいた小樽にいくが、夫婦の転勤で明治45年3月、室蘭へ。室蘭在住時に啄木の危篤を知り、上京したが、啄木は4月13日に亡くなった。一禎さんは1年8カ月、プレートの立つ海岸町に住んだ後、室蘭を去っている。(野崎己代治)

(2012-04-14 室蘭民報