〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「啄木新婚の家 天井裏に武家屋敷の名残」


【新婚の家の「我が四畳半」】


啄木新婚の家の天井裏に武家屋敷の名残」

  • 新郎のいない結婚式が明治38(1905)年5月30日、盛岡市中央通にあるこの家で挙行された。新郎とは石川啄木。この日、盛岡を通り過ぎ好摩駅より電報をうつ。「友よ友よ、生は猶活きてあり、二三日中に盛岡に行く、願くは心を安め玉へ」。
  • そして6月4日に現れ、新婚生活が始まった。正面から奥の左手4畳半の炉の切ってある和室の部屋である。
  • この部屋は、根太天井になって、一隅の天井板を押し上げると、2階の3畳の隠れ部屋に出られ、さらに屋根裏に逃げられる板戸がある。武家屋敷の名残である。

(2009-01-28 朝日新聞>マイタウン>岩手>いわての宝)