【鉱物】
『鉱物アソビ』
ー暮らしのなかで愛でる鉱物の愉しみ方ー
トーンをおさえ気味にしたたくさんの写真がきれい。
「日本文学の鉱石(イシ)世界」のページでは、宮沢賢治「この地図はどこで買ったの。黒曜石でできているねえ。」(「銀河鉄道の夜」)、たむらしげる「水晶山脈の中腹にピラネージの神殿があり、神殿の内部に巨大なサファイアが浮いている。」(「水晶山脈」)、などを載せている。
鉱物に出逢える場所として、科学博物館・石のミュージアム・宝石博物館などの詳しい情報がある。けっして専門的ではなく、しかし本格的な内容だ。
私は小さい頃から、道ばたや河原や海辺にころがっている石をじっとみているのが好きだった。気に入りを手に取り、家に持って帰ったりしていた。鉱石万華鏡のコレクションもある。覗いていると時間を忘れる。しかし、自分が「鉱物(いし)好き人間族」とは気づかなかった。
ふとしたことでこの本を読み、自分には『イシアソビの資格』があると思った。やってみたいことが30コくらい見つかった。