〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「歌う記者 石川啄木」朝日新聞連載-6

置き石のようなカモ】                


  実務には役に立たざるうた人と
  我を見る人に
  金借りにけり
              石川啄木


連載-6
「歌う記者 石川啄木 --朝日新聞社の3年間」

  • 欠勤癖に加え、石川啄木には前借り癖があった。
  • そもそも入社日に45銭しか持ち合わせがなく、蔵書を古本屋に1円30銭で売って名刺の台紙を用意した。
  • 1909年(明治42)4月4日-借金1円。6日-前借り18円。15日-質屋2円50銭。20日-質屋60銭。……。手元に金があると、浅草をうろつき、娼婦と寝たり、牛肉を食べたりして使い果たすのが常だった。

(2008-01-12 朝日新聞夕刊)