「空飛ぶタイヤ」
- 池井戸 潤 著 実業之日本社
- 2006年 1995円
走行中のトレーラーからタイヤが外れ、通りがかりの母子を襲った。事故原因は運送会社の整備不良ということで、社長に容疑がかかる。
社長、社員、その家族、大手の自動車メーカー、刑事、銀行、学校・・・。諸々のことが見事に交ざり合い、怒濤のように話が進む。
事故車の整備をした男とその妻、社長の家族、などの人物が短い描写でキラリと描かれている。
読み終わった今日も「リコール隠し」の文字がニュースで流れ、「菓子メーカーの品質管理」も大問題になっている。
”本の虫”(自称)の私だが、吸い込まれるように読む本にぶつかることは少ない。
この本は間違いなく、その一つ。