〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

日記 「本家 啄木の息」より <5>

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日記 「本家 啄木の息」より <5>

 
2004-12-18 大志を抱くのは「今!」

 「未来とは今である」
 ネットサーフィンをしていたら、この言葉にぶつかった。


2004-12-16 どんぐりよ、何が欲しいの

 秋にどんぐり(椎の実)を拾った。プリンカップで世話をしてきた。
 一緒に拾った友人は、昨日、大きく育ったどんぐりメールの写真を送ってきた。
 我が家のどんぐりちゃん、せめて芽を出して!


2004-12-10 近ごろお気に入り(2)

 前後左右を見て迷惑にならなければ、階段を一段抜かしで上がる。


2004-12-06 近ごろお気に入りの歩き方

 着地しようとする地点より少し先にかかとを置く。それは正確に測れば1ミリメートルくらいかもしれないが……。
 今日のような北風が吹く日は、風に向かっていくようで特に気に入っている。


2004-11-27 シュトーレンの季節

 パン屋の店先に「シュトーレンの季節になりました」というお知らせボードが出ていた。つられて入り、雪のように真っ白い粉砂糖がかかった クリスマス・シュトーレンを買った。レモンピールとクルミが混ぜ込んであった。“冬が来るぞ”という味がした。


2004-11-25 身近に迫る「オレオレの声」

 知人のところに「オレオレ」から電話があった。
 警察官、本人、弁護士と次々話し手が登場した。泣きじゃくっている本人役を、全く息子と信じてしまったそうだ。電話が錯綜し、サイレンが鳴り、効果音も臨場感溢れていたという。

 知人は,一度電話を切り親戚と相談した。そのため、幸い被害はなかった。


2004-11-22 …じっと見た手は…

 「啄木がじっと見た手は表?裏」

 新聞の川柳欄で見つけた。「う~ん……」手をひっくり返してみた。


2004-11-19 啄木の借金の手紙が「トリビアの泉」に

 テレビで「石川啄木は『一言も言い訳が出来ません』と書いておきながら、借金が返せない言い訳を1m33cm書いた」というトリビア〔無駄知識〕が紹介された。啄木記念館でその手紙を実際に測る様子も取材。(1906年[明治39]4月23日太田駒吉宛)

 「啄木20歳。米屋の太田駒吉さんに長い手紙を書いた。明治30年代は一般的に金の貸し借りは多かった。啄木がきちんとした性格で借金のメモを残しておいたため、今もその事実が分かる」とは、プレゼンター八嶋智人さんの言葉。「71へぇ~」を獲得した。


2004-11-15 紅葉狩り

 お父さんが大きなスカーフを地面に敷き、数枚の紅葉を並べた。二人の女の子が駆け回っては葉っぱを拾ってくる。
 「どうかな、これより大きいかな?」「ちっちゃいねぇ」「よ~しッ 行くぞ~!」
 三人は遥か遠くまで走って行く。紅葉模様のスカーフの傍らには、おなかの大きなお母さん。


2004-11-10 犬の偉大な力

 途中の駅から、ハーネス付きの犬を連れた人が乗ってきた。空席を見つけた犬は、首を座席に置くことで飼い主に合図した。ハーネスの背中には「仕事中です」と書かれたポシェットがちょこんと付いていた。

 他人同士のよそよそしかった電車内は、盲導犬の登場で明らかに和んでいった。


2004-11-05 啄木さんのは?

 森鴎外の未公開書簡が発見された。鴎外が亡くなってから80年以上経つ。ゆかりの文人たちからの250通以上の書簡もあるそうだ。

 この時代の書簡や原稿などが出てくるたびに『啄木さんのも、また発見されてください』と思う。


2004-11-02 葉脈を残す

 ヒイラギモクセイの真っ白い十字花が、道路にこぼれていた。この葉っぱを苛性ソーダで煮たことがあった。できあがった栞は大切にしていた。


2004-10-21 台風23号

 昨夜は風雨が強くなると覚悟していたので、夜半の激しい雨音もそんなに気にならなかった。
 過去の台風記事を見ていたら、1959年の伊勢湾台風では五千人(死者・不明者)を超える方が被害に遭われていた。


2004-10-13 長雨は困ったもんだ

 でも“秋霖”なんて言葉を聞くと「あぁ、日本語はいいなぁ」と思う。語感もいいし、文字にも温度や湿度が滲んでいる。


2004-10-04 なめると甘い ヤブガラシ

 ヤブガラシが、フェンスに巻き付いて咲いていた。オレンジ色のコンペイトウの形をした花だ。真ん中にツンと立っている薄黄緑の塔は、めしべだろう。今は実の季節だけど、この場所は夏前に道路工事をやったから遅く発芽したのだ。
 「ビンボウカズラ」なんてサミシイ名前もあった。そういえば「ヤブガラシ」という名もすごい…。


2004-09-25 秋の味わい

 山で横道に入り、栗拾いをした。片手いっぱいになったので戻った。たった数分前に同じ道を通ったというのに、また新たに大きい栗をいくつも見つけた。 どうしてさっきは見えなかったのだろう。
 見る方向を変えると、見えなかったものが見えてくる。

 山栗は締まった味わいだった。


2004-09-21 真夏日新記録

 東京では、今日ついに真夏日が68日を数え過去最高となった。気温が高くなると、水は少なくなるのでは? それは非科学的か。
 雨は空から降ってくるけれど、どこから来たわけでもなく前に地球にあった水だ。1年間に40回も同じ水が回っているのだそうだ。
 ん? 今、飲んだこの水も!


2004-09-15 アメリカを突っ走る?

 高速道路を走っているとき、すぐ前の車がタンクローリーになるのが楽しみだ。それもステンレス製で、楕円の部分がピカピカ凸面鏡になっているヤツ。

 広域の景色が空まで広がり、その中央に自分の車が映る。中身はスチレンとか表示してあって、もしものときはどうなのか? それは別にして、なんだか北アメリカ中央部の広大な土地を突っ走っているような気になってしまう。


2004-09-09 4歳!

 4年前の今日、ふと始めてしまった「啄木の息」。たくさんの方の支えで、少しずつ育ってきた。感謝の言葉しかない。

(また、今日から一歩一歩、楽しみながら続けます。訪れてくださってありがとうございます)


2004-09-08 ココロは北島康介

 いつものプールには、ふだん見かけない屈強の男性がたくさんいた。鮮やかなプルで進む。きっとココロは北島康介だ。


2004-09-04 もうじき誕生日

 あと数日で「啄木の息」は、4歳になる。勝手気まま、風の吹くまま、花の咲くまま..。作ったはいいけれど、ちっとも進まないページもあり・・・(どうするのだろう?? )。
 でも、めげないで続けよう。
 ときどき舞い込むメールは大きな力!


2004-09-03 ♪クルクルほっぺに覆面姿ぁ~♪

 人ごみの中で小学生とすれ違ったら、顔にクルクルほっぺが描かれているではないか。しかも「ドングリまなこにへの字ぐちぃ~♪」と歌っている。かわいいでござるニンニン。


2004-09-01 ジュズダマは秋の音楽

 道ばたにトウモロコシのような葉っぱが茂っていた。近寄るとツヤツヤに輝く数珠玉がついていた。まだ、薄茶のもある。二つ三つ手に取ったら青い房のボンボン付きだった。手のひらの上で触れあい、コロコロとやさしい音を立てた。


2004-08-29 登山家・田部井淳子さんの言葉

 一歩一歩歩いていけば、どの山の頂上にも立てる。早く歩かなくてよい。ただ歩き続ければよい。
 どんなにつらくても選手交代はない。近道もない。

 世界最高峰エベレストに女性として初めて登頂成功。また、女性では世界初の7大陸最高峰登頂者となった人の言葉だ。
 「どの山の頂上にも?…… エーッ?! 」なんてツッコミを入れず、素直に信じたい。


2004-08-22 ウッディコーンの美味しさ

 トウモロコシ「味来」は、柔らかくて甘くておいしい。
 でも、ウッディコーンは、一粒噛みしめて「アーッ」といってしまう。一粒一粒が、黄色、白、濃い紫、茶色に近い色までアトランダムに並ぶ。ギッシリと積み上げたレンガ塀のように美しい。歯ごたえのある固さ、もちもちっとした食感。ウーッ、もっと食べたい!


2004-08-13 ペルセウス座流星群を見た

 二夜連続、流星を見る。彗星の塵が流れ星になるなんて……なんてステキ! 「ここがペルセウス座です」とありかを教えるように飛ぶ。
 巨大な金星と、もうすぐ新月になる細い月が華やかだった。


2004-08-10 ハーブに穂が出た

 レストランで食事をしたら、デザートの上にハーブがのっていた。もらって帰り、ちょっと床屋さんをしてミニ鉢植えにした。10日程たった今日、穂が出てきた。普通のペパーミントだと思っていたがよく見ると、ケンタッキー・カーネル・ミントかもしれない。花の咲くのが楽しみ。


2004-08-05 飛べる期間は瞬く間

 セミは空を自由に飛ぶとき幸せだろうか……というか、地の下はつまらないのだろうか。
 いっぱい落ちているセミを見ながらおもった。


2004-08-01 ジジジジジジッ……

 車が激しく行き交う道でアブラゼミが負けじと鳴いている。なんだか見えそうでジッと見上げると、褐色に染まった羽が幹にヒシとつかまっていた。卵時代・幼虫時代を数年過ごし、成虫は2週間とか3週間だったかな。

 羽のすぐ脇をアリの行列が上り下りしていた。


2004-07-26 フリルスカートのサルスベリ

 フリフリの花びらは小さい子のスカート。立派なめしべ一本におしべがた~くさん。
 花に埋もれるようにして眺めた日、あまりにきれいで夢ではないかとおもった。

 サルスベリが今年は紅い。日差しが強いからか。


2004-07-20 朝一番のお客様

 起きてすぐ窓を開けると、一番にカサブランカの香りが飛び込んでくる。
 花粉は服に付くと落ちないし、肌に付いてもしばらくシミのようになる。

 でも、花びらの気品ある白さと現世を忘れさせる匂い。
 いいョ、すべて許してあげるョ。


2004-07-15 樹の下闇に渦巻くモノ

 樹の下闇で突然、得体の知れないモノに巻かれた。叫び出しそうになったが、辛うじて踏みとどまった。街灯に透かしてみると、なんと蚊柱に突入していた。


2004-07-09 酷暑に開くノウゼンカズラ

 凌霄花が(変換してビックリ。こんな字を書くんだ! )道にポトポト落ちていた。『酷暑にふさわしい花だなぁ』と思った。
 いつか、花だらけの細長い塔を見た。それは、テッペンまでノウゼンカズラに巻き付かれた電柱だった。


2004-07-05 山道で考えた

 街では知らない人とすれ違っても挨拶しない。山道ではほぼ全部の人と声を交わす。
 目的が同じだからか。怪しい者ではありませぬ……の意思表示か。う~む。  


2004-07-01 出ました、満塁弾!・GODZILLA 語る

 25日の試合でソロホームラン、26日の第1試合で満塁ホーマーと2本の本塁打を打つことができました。

 自分ではもう少しいい感じでボールが見られるようになればヒットも出るし、フォアボールの数も増えていくような気はするんですよね。ただ、そうなっていくためには毎日、打席に立って、その中から感じをつかんでいくしかない! そのためにもまず、自分の打つべきボールをきっちり打てる準備をしてバッターボックスに立つことを心がけています。

 ニューヨークは熱気に包まれた一週間になりそうなので、みなさんにもその熱気を伝えられるようなプレーをします! ぜひぜひ早起きして観て下さい!!


2004-06-25 合歓の花

 繁る緑の上に淡い赤の綿雲を載せたように、合歓の花が咲いた。
 前に住んでいた家の外に合歓があった。うっかりすると二階の窓から枝が入り込むほど、成長の早い木だった。


2004-06-21 3000万人も難しい?

 日本だけでの食糧生産は、石油が容易に手に入るなら9000万人分、手に入りにくければ、3000万人も難しい。

 という記事を読んだ。
 鎖国状態だった江戸時代の人口は、3000万人を超えなかったそうだ。

 それって、今の人たちのうち4人に1人しか生きられないってこと?!


2004-06-15 梅干し

 友だちと話していたら、群馬の梅を50キロ買って漬けたという。
味醂を使う。土用のころに夜干しををすると旨味が加わる。雨が降ってきたら大急ぎでしまう。そうすると、きれいな薄いピンクの梅干しになるのよ」
 ツバキのたまる話だった。


2004-06-11 昨日の“つづき”

 うろ覚えだったので、星野富弘さんの「風の旅」を読み直した。話に“つづき”があった。

 あじさいの内側のつぼみが『咲く・咲かない』で父と息子は賭をした。結果は明らかにお父さんの負け。お父さんは次の年、パチパチと剪定鋏の音をたてあじさいの木を根本から切りたおしてしまった。

 読んでいると、息子がお父さんへ向ける目の優しさ、やたらに自説を折らないお父さんの姿が目に浮かんでくる。


2004-06-10 雨に色増す がくあじさい

 がくあじさいが雨に色を増している。

 画家・星野富弘さんの話を思い出した。星野さんのお父さんは「がくあじさいの中央の細かい粒々は花のつぼみだから、そのうち咲く」と言い張ったという。


2004-06-05 10号本塁打・自分自身のアプローチを崩さずに・GODZILLA 語る

 甘いボールを逃さず、自分のスイングをする、というアプローチの仕方は4月も今も全く変わっていないと思います。むしろ結果が出なくても、そういう自分自身のアプローチを崩さずにやってきたことが、5月のバッティングにつながっているんじゃないかなという気もします。6月もしっかりと自分のスイングをすることに集中して、もっとホームランを打てるように頑張ります・・・。


2004-05-31 あるサイトで見つけた言葉

 「私は耳が聞こえないけれど、聞こえる人を羨ましいとは思いません。自分を高めることに忙しいので、嫉妬している時間やエネルギーがもったいないのです」


2004-05-26 見てシマッタ!

 出先でコピーを取る必要があった。コピー機のフタを開けると、前の人が忘れていった紙が挟まっていた。広告紙の裏に、太いマジックを使った手書き文字が並んでいた。

 「当方○○(病名)のため収入全くなく、このままでは母子ともに死ぬしかありません。至急、養育費全額送られたし」


2004-05-22 ニート彗星を見た!

 細い月に火星が近接した形で沈み、しだいに闇が濃くなった。

 双子座がなかよく並んだその天頂方向、獅子座の大鎌の北にニート彗星を見つけた。明るさは3~4等星くらいか。双眼鏡を使うと冠のように5,6個の星が半円を描いている内側に、ぼんやりとした塊があった。短いしっぽが出ていた。間違いない、ニート彗星だ!

 じっと見ている視野に、人工衛星がクッキリとした明るさで通り過ぎた。ハーッ!(あまりにきれいで言葉にならない)


2004-05-19 キウイフルーツの花

 棚作りの葉の陰に、大きな花がぎっしり咲いていた。キウイフルーツの花だった。
 キウイはかわいそう。雄花と雌花が別々にあり、しかも開花時期がちがうから。なかなか逢えない恋人同士みたい。


2004-05-16 17歳・BoAさんの言葉

 先のことをあまり考えない。目の前にある一秒一秒をせいいっぱい頑張りたい。
 目的を決め、そこにたどりついたら “これから何をすればいいの” と淋しくなる。

 だから、今できることを頑張りたい。


2004-05-13 ん! 防虫剤?

 道を歩いていたら、ひと吹きの風に細かいものがハラハラと散った。いい香りもした。肩や腕に留まったので摘んでみると花だった。4.5ミリほどの大きさで、外側が六弁の薄~いグリーン、中心はクリーム色をしている。
 見上げると若葉の間にギッシリと花のある、大きな大きなクスノキだった。


2004-05-10 発光ダイオード

 運転していると、発光ダイオードの信号機にであうことがある。一番前で信号待ちしているときにじっくり見てみると、小さいたくさんの<●>が円を描いて、一つの大きな<●>を作っているのがよく分かる。

 遠くからでも色鮮やかで、くっきり・はっきりしている。
 これまでのランプの信号機は、肩身が狭そうだ。


2004-05-06 めっ、目がッ!

 電車内で本を読んでいた。ふと顔を上げたら窓の向こうが霞んで何も見えない。『めっ、目がッ! へっ、変!!』いや、『わたしは眠っているのかッ!』
 いやいや、そうではなかった。強風のため、凄まじい砂ぼこりが立っていたのだ。そのうち、河川敷で野球をしている人影がうっすらと見えてきた。川面は逆白波が立っていた。


2004-04-27 黒板塀に映える桜

 先日、桜を見に行った。ピンクの濃い枝垂れ桜や、薄めのソメイヨシノがちょうど満開だった。
 テレビクルーが来ていて、クレーンの上から撮ったりしていた。夕方になるとライトをピカピカに当てて撮影した。
 便乗して写真を撮ってみたが---腕がモンダイなのだろう---自然光だけのほうが出来がよかった。


2004-04-21 きみに逢う以前のぼくに遭いたくて

 強風に何度も目覚めた。おかげで『塔短歌会』の主宰者永田和宏さんの話を、ラジオで聞くことができた。

 高校の頃、新聞の歌壇に投稿したら選ばれた。『なんだ、歌なんて簡単だ!』そう思った。そこで歌作りを止めてしまった。今、選者をやってみると解る。年寄りばっかりの投稿の中に高校生が入ってくれば選びたくなる。

 永田さんは謙遜してそんな言い方をしていた。啄木も16歳のとき「血に染めし歌をわが世のなごりにてさすらひここに野にさけぶ秋」が『明星』に載った。

 永田さんの歌の中では、これが好き。

  きみに逢う以前のぼくに遭いたくて海へのバスに揺られていたり


2004-04-14 花冷え

 花冷えの朝 旅立ちの 帯締め

 道に面したガラス戸の破れに、この句を書いた紙が張られてあった。


2004-04-09 春たけなわ

 田んぼの隅っこに、大きい寒天のようなカエルの卵を見つけた。ひとつひとつの小さい○の中に黒い粒があり、少し動いていた。


2004-04-02 雨上がりの川に花びら

 もう川上では、さくらが散り始めている。この週末の花見は絶好。


2004-03-28 垣根は真っ赤

 『ここです、ここです』と主張するように、カナメモチが赤い葉っぱを伸ばす。
 “カナメちゃん”という友だちがいたので、この木の名は簡単に覚えられた。


2004-03-25 イカ イカ イカぁ、イカは いかがぁ

 心弾むことがあって歩いていた。いつもより多く声を掛けられた。道を聞かれたり、知人だったり、お店の呼び込みだったり……。

 うれしいことは空気伝染する。


2004-03-20 甘い香りの道

 辛夷が散り始めて、木蓮が盛ん。木の下には春の固まりの空気。


2004-03-16 黄色い春

 あれ、こんなところにサンシュユがあった。葉っぱのまだ出ない枝に、ほっこりと黄色の玉を散らしている。


2004-03-13 寒さの戻り

 暖かさに慣れてしまってから再びやって来る寒さは、実際の気温よりも強く感じる。
 一番の暖房は、体内を燃やすこと。トレーニングを始めると、一枚服を脱ぎたくなる。


2004-03-09 カラスのひとりごと

 窓から見える電柱の碍子に、カラスが留まっている。

 「なんでそうジロジロと、しかも恐ろしそうに見るの?」と、カラスが呟く。
 カラスにしてみれば、人間の態度が昨日、今日、突然変わったことに戸惑っているのかもしれない。

 ごめんね。だって、高病原性鳥インフルエンザウィルスがあなたの仲間から検出されたんだもん。


2004-03-03 弥生三月ひなまつり

 ■  ≒
(∵) (∵)
/V\/V\
 Π \▼/


2004-03-01 沈丁花が香るのに

 弥生の空からふるものは 霙? 霰? 雹?
 歩道に落ちて、ちょっと跳ねて転げるから、霰。


2004-02-25 あっちのほうは?

 出先で人と話をしていた。
「あっちの方は‥‥‥」とその人が指すから、わたしはあっちの方向を見ながら『隣町はどんな地名なのだろう』と思っていた。
 すると「‥‥オーストラリア大陸だなぁ」という。『ひえーっ、そうなんだ!』
「こっちの方は、アメリカ大陸だ」

 よく知っている人だが、面白くて凄い。


2004-02-19 “月9”

 知人のオフィスの近くで“月9”ドラマ「プライド」のロケがあったそうだ。
「見に行ったけれど、スタッフが壁のように立っていた。ガラス張りの前を通ったりしたけどダメだった」


2004-02-16 日本の中の外国

 国内旅行で安ホステルに泊まった人からのメール。

「日本人は自分の他に一人だけ、あとは外国人。英語が公用語だった」
(シングル素泊まり3500円 but ベッドはセミダブルの大きさ)


2004-02-12 ローマ字日記は笑える

 啄木の「ローマ字日記」の原稿を打ち込みながら、可笑しくてたまらない。

 次回 up の文章から----

「 Sonnara naze kono Nikki wo Ro^maji de kaku koto ni sitaka ? Naze da ? Yo wa Sai wo aisiteru ; aisiteru kara koso kono Nikki wo yomase taku nai no da.」(そんならなぜこの日記をローマ字で書くことにしたか?なぜだ?予は妻を愛してる。愛してるからこそこの日記を読ませたくないのだ)

「------ Sikasi kore wa Uso da !」(―しかしこれはうそだ!)

 何度読んでも笑ってしまう。なんてありのままでストレートなのだろう。
 この後、「これは夫婦関係という間違った制度があるために起こるのだ。夫婦!なんという馬鹿な制度だろう!」と、続いている。


2004-02-11 おもいでぽろぽろ

 かつて学んだ場所の近くへ行った。歩くたびにひとつ、またひとつ、ぽろぽろと甦ってくる数々のことども。
 その土地の風景の持つ“不思議な力”に触れた。


2004-02-07 もっと寒い国からのメール

 「厳寒の帯広に出張。行った日の最低ー20℃、最高ー5℃」


2004-02-05 節分そして立春・・でも

 昨日、ニューヨークから帰ってきた人の話では「向こうは、気温0度で凍っちゃった」そうだ。


2004-02-02 木々の深呼吸

 1月の天候のまとめでは太平洋側で記録的な少雨。二十数年ぶりとか。
 今日は久しぶりの本格的な雨降り。木々も草々も深呼吸している。


2004-01-30 タンスだけが残っていた

 薄紫のソファは何処へ?
 《別れたカレの元カノの物だったから、取りに来た》のか。

 ドラマは進展していくのであった・・。


2004-01-28 ドラマの始まり?

 道端の塀に沿って、大きな洋ダンスと薄紫色のソファが置いてあった。芝居の「かきわり」で囲めば、そのまま《女性 事務職 29歳:アパートの部屋》セットになりそうだった。

 この辺り、大型ゴミの日なのかな。


2004-01-26 寒い国からメールが来た

 「大雪が降り、車を掘り起こすだけでも一苦労」


2004-01-21 「蛇にピアス」の・・・

 芥川賞受賞者 金原ひとみさん(20歳)の言葉

「肩書でも、何者であるという定義にも、動かせないもの、それが人間の魅力というものなのだと思う。肩書にこだわって、魅力のない人間になりさがるのだけは、やめて欲しいのだ。今の私にはまだ、魅力の欠片もないから、だからこれからも適当に生きて、自分を開拓していって、どうにかこうにか魅力の一つでも携えていきたいと思う」


2004-01-20 チワワとの遭遇

 歩いていると突然横から小さな動物が出てきた。ネコくらいの大きさだが、よく見たらイヌだった。流行りのチワワで、手のひらに乗ってしまうのではないかと思った。頼りなげにふわふわ歩く足どりは「なんとかして上げたい」とつい庇護の手をさしのべたくなる。


2004-01-16 ○の日、×の日

 富士山の見える日は「○」。何の根拠もないがそう決めている。だからといって、曇りや雨の日が「×」ということはない。


2004-01-13 どうしても許せないことなのね

 5歳くらいの女の子が自転車にまたがり立っていた。かたわらには男の人。
「お父さんの嘘つき」女の子の声にお父さんはちょっと悲しそうだが黙っていた。
「お父さんの嘘つき!」口調は強くなる。やっぱり黙ったままのお父さん。

 二人のそばを通り過ぎてしばらくしても「嘘つき!!」という声が聞こえてきて、わたしまで何だか悲しくなった。


2004-01-09 花言葉は「自尊心・気高さ・自己愛」

 お正月に水仙をいただいた。昨日、別の友人が庭の水仙を分けてくださった。
 微妙に異なる花が、同じ花瓶に仲良く収まって甘い香りを一面に漂わせている。


2004-01-06 時間があっタラ・お金があっタラ

 同時通訳者 枝廣淳子さんの言葉

 「条件が悪いからと言い訳する人のことを“タラちゃん症候群”と呼ぶ」「時間があっタラ何かできるのに。お金があっタラ資格をとれるのに」

 「それなら時間を作ることを目標にすればいい。今日から目標を決めて始めれば、よどんでいた毎日が違う色になる。集中力も生まれてくる。自分を縛っているのは、ほかでもない自分であることが多い」


2004-01-01 戸の面には羽子突く音す。

 小学生になる息子が南米にいる。ときどき手紙や写真などが来る。サッカーボールを蹴っていたり友だちと一緒に写っていたりする。

 元気で新年を迎えられたかな、わたしのフォスターチャイルド君。

   戸の面には羽子突く音す。

   笑ふ声す。

   去年の正月にかへれるごとし。

             石川啄木

 今年もたくさんの幸せがやってきますように。