〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

ドナルド・キーン氏は最後の著書「石川啄木」を軽井沢にて執筆

タケニグサ

ドナルド・キーンの作品を生んだ軽井沢の「十坪の庵」、ゆかりの地で生誕100年展 

 日本の文学と文化を生涯、世界に紹介したドナルド・キーン(2019年死去。享年96歳)は、軽井沢(長野県)に山荘を持ち、半世紀以上にわたり、毎年夏をここで過ごした。山麓の深い緑と静寂の中にたたずむ、山荘というより庵といった風情のわずか10坪(約33平方メートル)の純日本風家屋。(編集委員 森太)

・「理想的な避暑地」43歳で山荘を持つ

・軽井沢の雨の不思議な力「徒然草」を英訳

最初に手がけたのは、「徒然草」の英訳。
キーン氏はその後もこの庵を拠点に、三島由紀夫の「サド侯爵夫人」の英訳、「忠臣蔵」などの古典、最後の著書となった「石川啄木」の執筆まで多くの作品を残した。そして、散歩を楽しみ、軽井沢で夏を過ごした文豪や来客、地元の人々との交流を深めた。

・キーン誠己さんとの思い出

 特別展は、10月10日まで。期間中は無休。開館時間は午前9時から午後5時まで。詳しくは、軽井沢高原文庫の ホームページ へ。 
(2022-08-25 読売新聞)

 

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