女性セブン2020年5月21・28日号
人類と感染症の歴史 克服した文明のみが生き残る
- 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は5月1日、「多くの市民の協力により爆発的な感染拡大(オーバーシュート)は免れたものの、長丁場に備え、感染拡大を予防する『新しい生活様式』に移行していく必要がある」と提言した。
- 「こんな異常事態は経験したことがない」。誰もがそう感じているはずだが、実は有史以来の人類の歴史を振り返ると、そこには常に感染症との闘いがあったといっても過言ではない。
- [東京外国語大学大学院教授で国際政治学者の篠田英朗さん解説] 日本でも、明治期に活躍した歌人の正岡子規もやはり感染症である結核に苦しみ、そして死に至った。この病気で落命した文化人は石川啄木、樋口一葉、竹久夢二、中原中也など枚挙にいとまがない。
- 「コロナウイルスさえなければ」という恨み節は、地球上の生物の歴史から見直すと筋違いといえる。ウイルスのように私たちも変化し、共存していく姿勢が求められているのだ。
(2020-05-15 女性セブン)