〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

 石川啄木という天才歌人の面白さ もっと知って!


[ボケ]


《釧路・根室 はたらきぐらし》 釧根×極み人 Vol.9

 石川啄木という天才歌人の面白さをもっとたくさんの人に知ってほしい。

〇北畠 立朴(きたばたけ りゅうぼく)さん、足寄町出身。高校3年生のときに歌集『一握の砂』を手に取り、啄木の魅力に傾倒。高校卒業後は、クリーニング店で働きながら独学で啄木研究を続け、2011年から国際啄木会理事、北海道支部長を務める。

  • 僕が石川啄木を知ったのは、小学校5年生のとき。教室に啄木の歌が飾ってあって、音数が覚えやすくて好きだなと思ったんです。高校3年生のときには歌集『一握の砂』を買いました。そこから啄木の詩や人間味にのめり込んでいったんです。
  • 80歳まであと3年、今年の4月からは今まで以上に研究へ専念しようと考えています。啄木について聞かれた際に資料を探し出す時間も30秒だったものが5分かかってしまっていて、記憶に衰えを感じています。ですから少しずつ釧路で関わった人物の年表など、学会にも発表していない研究結果を『釧路春秋』で書いて行こうと考えています。
  • 僕は9年前から国際啄木会の理事をいただいていますが、啄木研究における今までの理事は全員大学の教授だったんです。啄木に関する資料は他と比べて値段が高いですし、高校しか出てない僕は異色の就任でした。しかし「学者なんかに負けてたまるか」という反骨精神で続けてきたんです。やはり周囲に理解できないほど熱中して研究を継続して一人前。そうでなければ何も変えられない、何の影響も与えられないということなんでしょうね。


(2018-02-20 北海道新聞 釧路支社)


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