〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

 「世界結核デー」一葉、啄木ら若くして亡くなった明治期の作家 


[アラセイトウ]


(今さら聞けない+)結核 今も国内で年1万8000人発症

  • 昔は「死の病」と恐れられた結核。治る病気になりましたが、今でも国内では年間約1万8千人が発症し、2千人近くが亡くなります。ほかの先進国と比較して発症者は多いのが現状です。
  • 戦後の1950年までは年間10万人以上が結核で亡くなりました。発症者も年間で50万人以上いましたが、結核予防法(当時)の改定や治療薬の普及などで発症者数は毎年1割ほどのペースで減少。しかし、80年代に入ると減り方が鈍くなりました。結核が流行していた若い時に感染した世代が高齢にな り、免疫の低下で発症することなどが影響しています。
  • <記者のひとこと> 結核と聞くと、樋口一葉石川啄木ら若くして亡くなった明治期の作家が思い浮かびましたが、過去の病気ではないという認識が大事です。3月24日は「世界結核デー」。1882年のこの日にドイツの細菌学者コッホが結核菌発見を報告したことにちなみ、各国で様々な啓発活動が行われます。(川村剛志)

(2018-02-17 朝日新聞