〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

好きな短歌は…

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 行く年 来る年…1月6日号のテーマ

 【竹内政明・読売新聞朝刊一面コラム「編集手帳」担当】

  • 1月1日付のコラムを毎年、どんな気持ちで書いているかをお話しします。
  • 普段の編集手帳は、その時どきのニュースを題材にしていますが、元日付に時事問題は取り上げません。年の瀬に見た風景や聞いた会話、つまり“私自身”を語ることにしています。読者の皆さんに向けた新年のご挨拶ですね。この欄もそのつもりで書きました。好きな短歌、俳句、詩を一つずつ紹介しましょう。

 〈何となく/今年はよい事ある如し/元日の朝、晴れて風無し〉(石川啄木
 〈今年はと思うことなきにしもあらず〉(正岡子規
 〈もの總て/変りゆく/音もなく/思索せよ/旅に出よ/ただ一人/鈴あらば/鈴鳴らせ/りん凛と〉(辻井喬『新年の手紙』)


 いかがです、新しい年に向かうエンジンに点火できそうですか? また1年、お付き合いください。

(2017-01-06 読売新聞)記事