〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

岩手日報連載「啄木 賢治の肖像」単行本にしてほしい


[ツルウメモドキ]


興味深かった啄木・賢治企画 < オピニオン
  池田 功(明治大学教授)

  • 今年は啄木生誕130年、そして賢治生誕120年ということで、岩手県を中心に多くのイベントが行われた。その中でも、岩手日報が「啄木 賢治の肖像」と題して、1月6日から毎週水曜日に連載企画を半年間、30回にわたって行った。
  • 啄木や賢治の研究者や愛好者にとって願ってもない企画であった。何と言っても興味深かったのは、同じテーマを啄木と賢治の両者の側から追究したことであろう。例えば、山や女性や音楽や宗教などである。両者が同じことをどのように受容して表現していたのかが分かるのは、二人を愛する者にとってはたまらない魅力であった。
  • できるなら、この特集を単行本にしていただくことはできないものであろうかと思って筆をとってみた。それこそ大いなる文化的な遺産になると思われるのである。

(2016-11-26 岩手日報