〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「花子とアン」の村岡花子と啄木の関係は……

短歌解釈や劇など 盛岡で啄木学会

  • 歌人石川啄木(1886〜1912年)の業績について、国内外の研究者が議論する「国際啄木学会」の盛岡大会が5日、盛岡市渋民の姫神ホールで開かれ、約300人の市民や文学ファンが参加した。
  • 啄木の生誕130周年を記念し、出身地である盛岡市での開催が実現した。特別講演では、日本歌人クラブ会長の三枝昻之・山梨県立文学館長が、NHK連続テレビ小説花子とアン」のモデルとなった村岡花子と啄木の関係について紹介。2人に直接的な交流はなかったが、村岡が作風を変化させた背景に、「一握の砂」など啄木作品の影響がうかがえるとする説を披露した。
  • また、啄木の短歌「新しき明日の来(きた)るを信ずといふ自分の言葉に嘘はなけれど――」をテーマに、若手の研究者3人が現代的な解釈について討論。地元の市立渋民中学校の生徒は啄木をテーマにした群読劇を演じた。

(2016-11-06 読売新聞)