啄木育てた岩手日報
- 国際啄木学会盛岡支部の月例研究会は23日、盛岡市の上田公民館で開かれた。同支部長の小林芳弘さんが「啄木と岩手日報」と題して話題提供。創刊140周年の岩手日報と石川啄木には強いつながりがあったことを紹介した。
- 小林さんは、函館日日新聞や釧路新聞、東京朝日新聞などと、啄木との関わりを比較。社員として勤務していないものの、岩手日報には短歌や詩などの作品が113回にも上り掲載されていたこと。1904(明治37)年に渋民村で開かれた日露戦争の祝勝会で啄木が弁論していたことを報じた記事や、1905年に第1歌集「あこがれ」を持って訪ねて来た啄木を励ます記事等を提示。
- 「作品以外の消息記事などは、啄木と岩手日報との絆を表している。岩手日報は啄木を産み育てて世に出し、長年にわたり見守り続けた」と強調した。
- 渡部芳紀さんは「北海道中央部の啄木碑」をテーマに各地の歌碑の写真を写しながら、啄木との関連を紹介した。
(2016-07-26 岩手日報)