〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

明治三陸大津波と石川啄木の義父・堀合忠操


[ニシキ]


啄木義父と津波 関連探る

  • 国際啄木学会盛岡支部の月例研究会は23日、いわて県民情報交流センターで開かれた。同支部長の小林芳弘さんが「明治三陸津波と堀合忠操」と題し、明治三陸津波石川啄木の義父との関連を紹介した。
  • 堀合忠操(1858〜1931)は、啄木の妻節子の父。これまで先行研究が非常に少なかったという。小林さんは明治時代の新聞記事を丁寧に調べ、当時南北岩手紫波郡役所書記だった忠操が1896(明治29)年6月の明治三陸津波後、50人を引き連れて宮古へ被災者支援のために行ったことを突き止めた。
  • 忠操が宮古から帰った後には「義侠人夫」という記事が掲載された。記事では、「義侠組」と名乗り無報酬で働くことを志願した7人が、任務を律儀にこなしたことを紹介。さらに、通常の労働者と同様に支払われた賃金の中から出張中の実費を除いた残金を寄付することを明らかにし、たたえている。

(2015-12-25 岩手日報
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