[サンシュユ]
木下杢太郎の活躍紹介 伊東の記念館
- 伊東市出身の文学者、医学者の木下杢太郎の歌人としての活躍を紹介する特別展「木下杢太郎と観潮楼歌会」が12日、同市湯川の市立木下杢太郎記念館で始まった。5月12日まで。
- 杢太郎は東京・本郷の森鴎外邸「観潮楼」で1907〜10年に開かれた歌会に参加。この時に詠んだ短歌が書かれた歌稿(複製)19枚を展示している。参加者同士で採点し、杢太郎の作品に一番多く「○(丸)」が付いている。歌会には石川啄木や斎藤茂吉など当時の新進気鋭な若手歌人も参加。
- 同記念館担当の丸井重孝・市社会教育指導員は「杢太郎が特に啄木、茂吉と親交を深めたことを示す貴重な資料だ」としている。歌稿は、杢太郎らが編集した文芸雑誌「スバル」出資者の平出修の孫が所蔵し、同記念館に貸し出した。
(2013-03-13 静岡新聞)