〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木と三陸大津波 講演 7/22


[ヤブカンゾウ]


明治三陸津波 啄木作品へ影響は? 大船渡であす講演 岩手

  • 歌人石川啄木の没後100年の今年、盛岡中学時代に級友らと沿岸部を巡った夏の「修学旅行」の意味を問い直そうという動きがある。修学旅行は「明治三陸津波」(明治29年6月15日)の4年後。津波の爪痕や復興の状況を目の当たりにし、啄木は何を感じ、作品にどう投影されたのか−。石川啄木記念館(盛岡市)の山本玲子学芸員は22日、東日本大震災の被災地、大船渡市で行う講演で、その真相に迫る。(原圭介)
  • 旅程は、啄木の同級生、船越金五郎の日記に詳しい。その中に大船渡市(旧三陸町)の吉浜で「嗚呼(ああ)惨哉海嘯(かいしょう)」(なんて残酷なのだろう、大津波は、の意)と刻まれた石碑を見たとの記述がある。これ以外に津波についての記載はないが、山本学芸員は「富田教諭は旅行の目的の一つに、津波被害の跡や復興の様子を見せる狙いがあった」と推測する。

(2012-07-21 産経ニュース)