〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

没後100年!札幌啄木ゆかりの地めぐり

<札幌は寔(まこと)に美しき北の都なり。初めて見たる我が喜びは何にか例へむ。>

これは、明治を代表する歌人石川啄木が、札幌について書き記した「秋風記」の引用です。北海道では、函館や釧路のイメージが強い啄木ですが、実はここ札幌にも滞在し、その経験を基にした短歌4首を歌集「一握の砂」に詠んでいます。没後100年の今年、9月には北区に新しい歌碑も誕生。この機会に、ゆかりの地をめぐる文学散歩はいかがですか。札幌啄木会の太田幸夫代表に、中心部のスポットを案内してもらいました。

  • 札幌駅から下宿跡へ

啄木が札幌を訪れたのは、1907年9月14日。札幌停車場に着いた啄木は、友人と下宿へ向かいます。札幌駅北口から徒歩5分ほどの「札幌クレストビル」。ここは、啄木の札幌生活の拠点となった場所。ビルのエントランスには、啄木の胸像と下宿跡の案内板があります。

  • 歌碑予定地と「北門新報社」跡地

札幌クレストビルから約300mの距離にある「偕楽園緑地」。ここは、9月15日に札幌啄木会が歌碑を建立する予定地。札幌啄木会は歌碑建立の募金(個人3000円〜)を集めており、問い合わせは太田代表(011‐859‐5356)へ。

大通公園西3丁目広場には、存在感たっぷりの啄木の記念碑が、道行く人を見守っています。散策のゴールは、記念碑から歩いて5分の場所を南北に流れる「創成川」です。

  • このほか、札幌市内には、啄木があこがれた女性・橘智恵子に関連する歌碑もあるほか、道立文学館にも資料があります。ぜひ、札幌でしか味わえない文学散歩を満喫してみてください。


(2012-06-01 ようこそさっぽろ-札幌市の公式観光サイト)