〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

『白堊 一握の砂』啄木の同窓の後輩が、五行歌集刊行


[『白堊 一握の砂』カバー(左)と表紙(右)]

啄木没後100年記念歌集
『白堊 一握の砂』

  • 2012年5月発行 白堊五行歌会 代表 山田武秋(桜出版内)
  • 頒布価格 1,000円

※ 白堊会 = 啄木・賢治が学んだ盛岡中学・盛岡一高卒業生が集う同窓会


<序>より  在京白堊会会長 馬場 信

白堊には、母校同窓に石川啄木がいて、啄木が短歌一首を三行に表現したように自由を尊ぶ校風があって、代表の山田武秋君が在京白堊会に持ち込んだ五行歌についても、自由な表現形式が好まれて白堊にいち早く浸透したものと愚考されます。
今年は啄木没後百年・『悲しき玩具』刊行百年の年にあたります。本歌集の刊行もこれを記念したものですが、もとより、会員諸氏の輝かしい作品発表の場であり、それが啄木の「新しい明日」の一世紀がスタートする記念の年に行われたことは何よりも意義深いものと申せましょう。


<序>より  白堊五行歌会 代表 山田武秋
「一握の砂」という言葉には、なす術のなくなった人間の魂を救済する劇的なドラマが秘められています。私たちは啄木のこの祈りを、特に東日本大震災で罹災された皆様に広く知っていただきたいと思っています。
白堊の同窓やその周りには罹災され、復興にご尽力されている仲間が多数おられますが、その復興はまだ端緒についたばかりです。啄木の歌は、こうした皆様の大きな心の支えになり、応援歌になってくれるはずです。