〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「ローマ字日記」一生を文学に! それは出来ぬ。


【水晶】


『ローマ字日記 1909年(明治42)5月14日〜』石川啄木

「二度ばかり口の中から夥しく血が出た」が、他人の就職の世話をせっせとする啄木。
二葉亭四迷の死んだことを知り金田一京助と語り合う。「互いに知り尽していると思う友の、遂にわが底の悩みと苦しみとを知り得ないのだと知った時のやる瀬なさ! 別々だ、一人一人だ!」と悲しむ啄木。

「Misoka wa kita.」
「黙って家にもおられぬので、午前に出かけて羽織――ただ一枚の――を質に入れて七十銭をこしらえ・・・」「nan no Ate mo naku Ueno kara Tabata made Kisha ni notta.  Tada Kisha ni nori takatta no da.  Tabata de Hatake no naka no shiranu Michi wo urotsuite Tsuchi no ka wo akazu sutta.」

5月なのに、心が凍える啄木。
しかし、ドイツ語を勉強したり、岩手日報へ記事を送ったり、地方新聞のひな形を創ったり・・けっこう楽しそうでもある。

つづきはこちら→ローマ字日記「1909年(明治42)5月14日〜」