〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

 岩手の文学「賢治や啄木だけじゃない」


[ユーカリ]


天地人」[東奥日報]

  • 「青森といえば太宰や寺山はすごいね」「いやいやそちらには賢治や啄木がいるでしょう」。お隣岩手の友人とは、互いの古里を代表する文人を褒め合って盛り上がる。もちろん、青森代表は太宰治寺山修司、岩手代表は宮沢賢治石川啄木。いずれも世代を超えて愛され続け、日本を代表する小説家、詩人、歌人である。
  • その岩手の文学が「賢治や啄木だけじゃない」とばかりに、新しい才能の出現に沸いている。遠野市出身で63歳の若竹千佐子さんが、方言を駆使した「おらおらでひとりいぐも」で芥川賞を受賞した。
  • 「おらおら−」の題は、宮沢賢治の「永訣(えいけつ)の朝」の詩句に由来する。同じ日に直木賞を受賞した門井慶喜さんの「銀河鉄道の父」は賢治と父との関係がテーマだ。賢治の影響力も感じさせた受賞だった。

(2018-01-28 東奥日報


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