雨の音 凡語>京都新聞
- しとしと、ぽつぽつ、ぱらぱら、ざあざあ…雨の音を表す言葉が日本にはいっぱいある。「雨がぴりぴり降ってきた」。亀岡市では、古老だけかもしれないが、降り始めた小雨をそう表現するそうだ。
- 石川啄木は歌集「一握の砂」で < たんたらたらたんたらたらと雨滴(あまだれ)が痛むあたまにひびくかなしさ > とうたっている。心のさまを雨の音に表す文化が根付いてもいる。
- きょうから6月。去年は3日に近畿地方が梅雨入り、平年より4日早かった。
- 水の神様、貴船神社(京都市左京区)できょう、祭りが営まれる。雨を降らせ止める神様に祈る謙虚さを思い出す機会でもあろう。雨の音を聞き分け、危険な兆しを感じられるようにしたい。
(2016-06-01 京都新聞)