〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

『時代閉塞の現状』や『罪と罰』 18歳の政治参加


[アジサイ]


紀伊民報>水鉄砲 
「18歳から選挙権」

  • 18歳になる年の春、一家の柱だった父親が倒れ、長男の僕は、その日から家業を背負う立場になった。
  • 大学への進学どころではない、と担任の先生に相談したのもそのころだった。学校は休まずに通ったが、勉強が手につかず、本ばかり読んでいた。石川啄木の『時代閉塞の現状』やドストエフスキーの『罪と罰』などがいまも記憶に残っている。そんな高校生だったから、選挙についても関心が高かった。
  • 17日、選挙権の年齢を18歳以上にする改正公職選挙法が成立した。来年の参院選から18、19歳の約240万人が選挙権を手にする。政治参加の間口を広げる試みであり、歓迎したい。
  • 法改正を政治の運営そのものを見直すきっかけにしたい。そのために若い人の力を借りよう。いつの時代にあっても扉をたたくのは若者である。(石)

(2015-06-18 紀伊民報

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