石川啄木の旅全21回を当時の時刻表から解明
『石川啄木の“旅”全解明』
太田幸夫著 1800円+税 富士コンテム刊
- 国鉄やJR北海道で保線の専門家だった元鉄道マンの太田幸夫さんが明治の歌人、石川啄木が日記や書簡に書き記した旅を当時の時刻表で正確に再現した『石川啄木の“旅”全解明』(富士コンテム刊)を出版した。
- 1900年代はじめの時刻表は東京の鉄道博物館など一部にしか残存しておらず結局30年越しの収集検証作業になった。啄木が乗車した列車の時刻が正確にわかったため、啄木が詠んだ歌の背景や当時の社会事情などを探る手掛かりになりそうだ。
- 啄木の乗った列車の時刻を正確に知ることで啄木が詠んだ歌の背景を詳しく知ることもできる。たとえば『一握の砂』に「真夜中の 倶知安駅に下りゆきし 女の鬢(びん)の古き痍(きず)あと」という一首がある。……
(2013-10-14 北海道リアルEconomy)