アッパー・ミドルがエア節約で右往左往 −「難民家計化」の落とし穴
PRESIDENT
- 年収800万円以上アッパー・ミドルの家計が急速に悪化している。このままだと彼らの行き着く先はいったいどこになるのか?
- 予想される家計に対する影響を考えてみよう。年収1000万円のAさんと、同500万円のBさんがともに10%の賃金カットを受けたとする。年収減の金額はAさんが100万円、Bさんが50万円で、年収ダウンの幅はAさんのほうが大きい。
- 結局、彼らは節約しているつもりでも、本当の意味での節約ができていない。だから、家計は上向かない。そんな空回りする彼らの姿を見ていると、エレキギターを弾いているフリで一世を風靡した「エアギター」ならぬ「エア節約」に終始しているように思えてくる。石川啄木ではないが、「節約すれど 節約すれど 猶(わが)生活 楽にならざり ぢっと手を見る」という心境であろう。そして、夫婦の間で節約できないことに対する責任を押し付け合い、家庭不和という悲劇すら招きかねない事態に陥っていくのだ。
(家計の見直し相談センター 藤川 太 構成=伊藤博之 撮影=小原孝博、飯田安国)
(2013-07-01 BIGLOBEニュース ほか)