- 東京都文京区は10月、歌人、石川啄木の終焉の地に隣接する国有地(同区小石川5丁目、約590平方メートル)を取得する。2014年度をめどにショートステイ(短期入所生活介護)の施設を整備し、室内に啄木に関するパネル展示などのコーナーを設ける。施設の外には隣接地が啄木の終焉の地と示す石碑を建てる。
- 9月補正予算案に取得費を計上する。石碑にはこの地で詠んだ2つの歌「呼吸すれば、胸の中にて鳴る音あり。凩(こがらし)よりもさびしきその音!」と「眼閉づれど、心にうかぶ何もなし。さびしくも、また、眼をあけるかな」を刻む予定だ。
- 同区はショートステイ施設の整備、運営を希望する民間事業者を公募し、取得地を貸し出す。「施設内に石川啄木の顕彰コーナーを確保する」ことを応募条件とする。
(2012-07-05 日経新聞)