『啄木日記を読む』は面白い
- (著者・池田功氏は、)卒業論文、修士論文、そして博士論文もすべて「石川啄木」をテーマとしている極めてまれな文学博士でもあります。
- これまでに、氏が培ってきた「啄木学」の知識と経験を総動員して、啄木日記に関するさまざまなことを、語るように書いたものです。
- 池田氏は、啄木日記の素晴らしさを絶賛したアメリカの日本文学研究者ドナルド・キーンの評価を引きながら、「啄木の日記は、この10年間に及ぶ内的な喜びや苦しみや社会への憤りなどを、誰の日記よりも正直にそして克明に記しています」と評価し、「啄木の日記の魅力を少しでも解き明かし(たい)」と述べています。
- ぜひこの本を手に取って、啄木日記の面白さ、さらには「啄木」文学の奥深さを感じていただければ幸いです。
[評・森 義真 (近代文学研究家、盛岡市在住)]
(2011-05-01 盛岡タイムス)
『啄木日記を読む』
- 池田功 著 新日本出版社
- 2011年 1,995円