『文学館を考える―文学館学序説のためのエスキス』
著者 中村稔 出版社 青土社 価格 1,995円
- 郷土ゆかりの文学館ができれば文学活動が盛り上がるわけではない。
- 予備知識のない人々にも魅力的な企画でなければ人が来ない。
- 人気のある文学者は漱石や啄木、太宰や賢治など限られている。
- しかし、文化は多くの場合、採算の取れる場から生まれるものではない、と日本近代文学館の名誉館長である著者はいう。
- 古書の購入や、遺稿や遺品類の寄贈と寄託など、運営面でまだまだ努力と工夫が足りないとも。[評者]西條博子
[掲載]週刊朝日2011年5月6-13日合併号