〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「日韓併合」首相談話

  • 今年、エジプトやギリシャ、インドなど16カ国が開いた国際会議で、エルギン・マーブルなど著名文化財と共に返還要求リストに韓国が載せたのが「朝鮮王室儀軌」だった。日韓併合100年にあたり菅直人首相が発表した談話で韓国に引き渡しを表明した典籍である。
  • 「地図の上朝鮮国にくろぐろと墨をぬりつつ秋風を聴く」。石川啄木韓国併合を批判して、こう詠んでから100年の歳月が流れたことになる。注目された首相談話はかつての村山富市首相の談話を踏襲する形で植民地支配への「痛切な反省とおわび」を表明した。

(2010-08-11 毎日新聞>余録)