「NHK短歌」NHK教育テレビ 4月4日放送
題「草」または自由
選者 今野 寿美
一席 砂浜の半ばに草はとだえたりここより先は潮の領分(徳島 荒津憲夫)
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- 石川啄木の第一歌集『一握の砂』は刊行100年の節目の年。国際啄木学会は9月4日に京都で大会を開く。シンポジウムのテーマが「徹底討論『一握の砂』」で、現在まで読み継がれているこの歌集の魅力を解き明かしてみたいと思う。
- 歌にまつわる話「ルビの効用」
- 今野 表現のポイントとして効果的なルビを意識したい。
- 池田 啄木作品のルビ活用
盛岡の中学校の露台(バルコン)の欄干(てすり)に最一度我を倚らしめ
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- 最初は「バルコン」とカタカナ書きだったが『一握の砂』におさめるときに「露台」の漢字に「バルコン」とルビをふった。理由はわからないがハイカラさを強調したかったのではないかと思われる。
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- 啄木と外国
- 啄木作品は外国語に翻訳されている。短歌では中国語・韓国語・英語・ロシア語・フィンランド語など全部で十数カ国語に訳されている。
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- 海外の方は啄木作品のどこに共感しているか。生活の歌である・一首一首に物語がある・日常を詠んだ親しみやすさがある・現代にも通じる今日性などがある。今日性ということでは、国際性・環境問題への配慮・居場所がないと感じるなど今日に通じるテーマがある。
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- 再放送 NHK教育テレビ4月7日(水)14:30〜14:55
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