〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「歌う記者 石川啄木」朝日新聞連載-13

ジンチョウゲの蕾】             


  うたふごと駅の名呼びし
  柔和なる
  若き駅夫の眼をも忘れず
              石川啄木
 

連載-13
「歌う記者 石川啄木 --朝日新聞社の3年間」

  • 啄木は政治好きの詩人であった。そんな反権力志向は次第に社会性を帯び、ロシア知識人の革命運動や無政府主義への関心に移る。
  • とくに明治43年、朝日在社中に起きた幸徳秋水らの大逆事件は、異常な情熱をもって考察する対象となり、啄木最晩年の文学的業績の一分野をなす。

(2008-03-01 朝日新聞夕刊)