〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木スープ・ハムのチーズ焼き・サラド…啄木ゆかりの給食


[ウメ]


「いただきます 2月」 盛岡市立桜城小学校

2012年2月22日(水)
  パン・啄木スープ・ハムのチーズ焼き・サラド・ハムやき・かりんとう・牛乳
◎ 盛岡の先人…「石川啄木」給食

  • 明治19年2月20日盛岡市玉山区渋民生まれ。詩集「あこがれ」「一握の砂」「悲しき玩具」などを残した詩人・歌人
  • 〈今日の給食〉日常をうたった詩や短歌が多い啄木。身近な食べ物のうたもたくさん残されています。うたの中の食べ物から給食を作りました。
  • (一握の砂より)

  或る時のわれのこころを 焼きたての  麺麭(パン)に似たりと思ひけるかな

  ひとしきり静かになれる ゆふぐれの  厨(くりや)にのこるハムのにほいかな
  新しきサラドの皿の 酢のかをり  こころに沁みてかなしき夕(ゆふべ)

潮流

  • 戦前のプロレタリア文学作家、日本共産党員だった小林多喜二特高警察に捕まり虐殺されたのは1933年2月20日です。薄曇りの寒い日だったといいます。
  • 多喜二が4歳だった1907年末、一家は秋田から小樽に移住しました。当時、石川啄木もこの町で暮らしていました。新聞編集の仕事に挫折した後、社会主義に関する演説会に参加し、感動を日記にしるしています。
  • 「こころよく/我にはたらく仕事あれ/それを仕遂げて死なむと思ふ」。小樽公園にある碑に刻まれた啄木の歌です。命がけでできる仕事を求める思いが痛いほどです。

(2012-02-20 しんぶん赤旗>潮流)