〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

困難なときだからこそ啄木 「偲ぶ会」6/4


[上を向いて]


啄木百回忌、顕彰に力 盛岡で6月に「偲ぶ会」

  • 歌人石川啄木の没後100年記念事業実行委員会は24日、会合を開き、百回忌に当たる本年度は啄木を偲ぶ会、特別企画展を実施することを決めた。
  • 嵯峨会長は「このような困難なときだからこそ啄木だと思う。啄木顕彰の節目に大いに盛り上がりたい」とあいさつした。
  • 啄木を偲ぶ会は6月4日、渋民公民館で開く。啄木の孫嫁の石川好子さん、ひ孫の真一さんが来場する。
  • 記念事業の一環として石川啄木記念館のリニューアルを検討している。

(2011-05-25 岩手日報

「いばらき春秋」ふるさとの山に……

  • 石川啄木は故郷の山に心癒やされる心情を「ふるさとの山にむかいて言うことなしふるさとの山はありがたきかな」と詠んだ。
  • 啄木が癒やされた故郷の山は、出身地から推して岩手山なのだろう。福島第1原発事故で故郷を離れている福島県浜通りの人たちにとって、故郷の風景は太平洋の大海原かもしれないし、阿武隈山系の山々か…。

(2011-05-23 茨城新聞
 

啄木は望郷の歌人

はがき随筆
活水女子大学教授・詩人 田中俊廣

  • 石川啄木は望郷の歌人です。<ふるさとの訛(なまり)なつかし/停車場の人ごみの中に/そを聞きにゆく>。その切なる思いは、<石をもて追はるるごとく/ふるさとを出でしかなしみ/消ゆる時なし>とあるように、渋民村の人々や勤務先の校長との対立があり、石を投げられるように出郷せざるをえなかったところから生じています。
  • 啄木の岩手県、そして宮城県福島県は、これまでにない様相で故郷が失われています。大津波で跡形もなくなった街。絶たれた多くの人命(動植物も)。唱歌「故郷」にあるように、自然や風景、父母や友人が心を慰めてくれるのです。

(2011-05-24 毎日新聞>地域ニュース>長崎)