〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

流された啄木歌碑「いのちなき砂のかなしさよ」再々度建立 陸前高田市


[カンヒザクラ]


石川啄木:津波で2度流された歌碑、3度目の建立目指す

  • 岩手県陸前高田市津波で流された同県出身の歌人石川啄木の歌碑を再建立するため、有志が今月13日の啄木没後100年に合わせ、募金活動を始めた。名勝・高田松原にあった歌碑は、1960年のチリ地震と昨年の東日本大震災津波で2度も流された。関係者たちは「3度立ち上がり、被災者を勇気づけたい」と話している。
  • 地盤沈下して海に沈んだ場所に、啄木の歌集「一握の砂」の代表歌「いのちなき砂のかなしさよ さらさらと 握れば指のあひだより落つ」を刻んだ御影石の碑が、海に向かって建っていた。

(2012-04-07 毎日新聞

啄木離釧の地に記念看板 釧路

  • 歌人石川啄木が1908年(明治41)の4月5日に釧路を離れたことにちなんで5日、啄木を乗せた船が出発した釧路市港町の浜谷建設敷地内に記念看板が設置され除幕式が行われた。
  • 釧路啄木会の北畠立朴会長らが浜谷建設の浜谷一生社長に働きかけ、同社が費用を負担して実現。浜谷社長は「石川啄木と会社は全く関係ないと思っていたが、調べてみると、啄木は当時の釧路新聞に『釧路に港を造るべきだ』という記事を書き、翌年に工事予算がついた」との秘話を披露。
  • 看板には「石川啄木離釧の地」と大書され、啄木の4月5日の日誌と、釧路で76日間を過ごし、船で去ったことなどが短歌、絵とともに記されている。(荻野貴生)

(2012-04-06 北海道新聞>道東)