山は博物館
祖国の未来のため特攻死 有明山に別れ告げた自由主義者
<ふるさとの山に向ひて云(い)ふことなしふるさとの山ハありがたきかな>
- 太平洋戦争で特攻死した長野県有明村(現安曇野市)の上原良司氏(1922~45年)は、遺書に石川啄木の短歌をしたため、故郷に別れを告げた。「山」は挙げるなら有明山(2268メートル)。全体主義が支配した時代、いつか幸福な自由主義の国になることを願い、祖国に命をささげた。
- 良司氏が旧制松本中(現・松本深志高)時代、ふもとで鉱物採集をした報告文はあるが、登頂記録は残っていない。おいの幸一さん(74)は「地域のシンボルで誰でも登る。行っているはずだ」と話す。
(2022-11-09 毎日新聞)
山は博物館:祖国の未来のため特攻死 有明山に別れ告げた自由主義者 | 毎日新聞