〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「昴」は 啄木の影響を強く受けていることは有名

オオイタビ

昭和歌謡は文学だった? 情緒、余白、物語性…現代のJ-POPから失われてしまった歌詞の魅力とは

1970年代、1980年代の昭和歌謡が持っていた文学性と商業性の絶妙なバランス感について、シンガーソングライター・音楽評論家の中将タカノリと、シンガーソングライター・TikTokerの橋本菜津美が解説します。

【中将】今回は文学的な魅力あふれる昭和の名曲たちを紹介していきたいと思います。山口百恵さんの「いい日旅立ち」(1978)なんていかがでしょうか。

【橋本】 私も歌詞を書きますけど、なかなかこんな名フレーズ出てこないですよ……。

【中将】 この曲は当時の国鉄のキャンペーン「DISCOVER JAPAN(美しい日本と私)」第2弾のキャンペーンソングとして作られました。作詞は谷村新司さんですが、タイトルはプロデューサーの酒井政利さんが考案したもので、なんとスポンサーだった日本旅行日立製作所の名前が織り交ぜられています。

【橋本】 な、なるほど! スポンサーにすごい忖度しながらこんなタイトルや歌詞を作るって天才過ぎますね!

【中将】 谷村さんはこれ以外にもアリス時代の「チャンピオン」(1978)や「秋止符」(1979)、ソロで歌った「昴」(1980)のように文学的な名曲が多いですが、明治時代の詩人、石川啄木の影響を強く受けていることは有名です。

(※ラジオ関西『中将タカノリ・橋本菜津美の昭和卍パラダイス』2022年9月25日放送回より)

(2022-09-29 Yahoo! JAPAN > ラジオ関西トピックス)

 

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