〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木歌碑第一号 「天才詩人を古里に迎える」との思いを込めて

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ユキヤナギ

啄木愛 刻み1世紀

 顕彰活動の源流に

  • 石川啄木の没後10年の1922(大正11)年4月、盛岡市渋民に建てられた全国第1号の啄木歌碑が13日、建立100年の節目を迎えた。失意のままに生涯を閉じ、函館に眠る天才詩人を「古里に迎える」との思いを込め、地元の青年団消防団が中心となって汗を流し、顕彰活動の源流となった。近年は新型コロナウイルス禍も重なり、足を運ぶ人も少なくなったが、今も大切に守る関係者は「歌碑の意義を再認識し、啄木の望郷の思いに触れてほしい」と願う。
  • 「やはらかに柳あをめる北上の岸辺目に見ゆ泣けとごとくに」。望郷の代表歌を刻んだ歌碑が建つ渋民公園。西に岩手山、東に姫神山を望み、啄木の心情を感じ取れるまたとない場所だ。
  • 地元の青年団消防団が中心となり、歌碑の花こう岩の巨石をそりに載せ、建立地まで約2キロを3日かけて引き、啄木の命日の4月13日に建立された。

(2022年4月13日 岩手日報