啄木作品の国際性を探る 国内外の研究者らシンポ
- 国際啄木学会(池田功会長)の2021年度セミナーは3日、オンライン方式により開かれた。前半は盛岡大の塩谷昌弘准教授ら3人が研究発表。後半はシンポジウム。「啄木における国際性」を主題に探った。
- 塩谷准教授は「啄木と地図」と題し発表。朝鮮併合を受けての短歌「地図の上朝鮮国にくろぐろと墨をぬりつゝ秋風を聴く」をめぐり、地図を黒く塗りつぶす行為の象徴性を考察した。
- 日本大の安元隆子教授は「海外の方は案外(啄木の)都会生活の孤独や都会の中でさまようということに関心を持っている」と指摘。「世界の皆さんに読んでもらうには、伝記的なことにこだわり過ぎず歌を撰び、翻訳していくことも大切ではないか」と考えを述べた。
(2021-10-05 岩手日報)
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