《 いまだから 》
♬ mapで楽しむ「啄木の足跡めぐり」<11>青森県青森市 17
17 青森市 合浦(がっぽ)公園の啄木歌碑
妻子を盛岡の実家に、老母を渋民の知人宅に託して啄木が妹光子とともに新しい運命を開拓すべく津軽の海を越えたのは明治四十年五月四日であった。のちに啄木はローマ字日記に「津軽の海は荒れた。その時予は船に酔って青くなってる妹に清心丹などを飲まして、介抱してやった」と記している。啄木が津軽の海を越えた五十年後の昭和三十一年五月四日、津軽の海に臨む青森市の合浦公園にこの歌碑が建てられた。
ストリートビュー(1)の中央、松の木蔭に三角形の大きな石がある。これが啄木歌碑だと思われる。ビューを回転すると津軽の海がすぐそこにあるのがわかる。碑文の揮毫は歌の中の“妹”三浦光子さんである。啄木歌碑は合浦公園の中でも海に一番近い場所にある。
ストリートビュー(2)の中央は、雪の中の啄木歌碑。後ろは海。なんとなく碑文が読めるような…。
啄木
船に酔ひてやさしくなれる
いもうとの眼見ゆ
津軽の海を思へば
光書
・参考『啄木文学碑紀行』浅沼秀政 著