〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木と妹光子は一緒に育った『近い』存在 石川啄木記念館企画展 〜5/9

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新収蔵資料展チラシ

石川啄木記念館

資料が語る啄木の妹 三浦光子の生涯紹介

 石川啄木記念館の新収蔵資料展「啄木の妹光子宛書簡を中心に」は、盛岡市渋民の同館で開かれている。啄木の2歳年下の妹三浦光子(1888〜1968年)の孫哲朗さんから昨年寄贈された資料を中心に光子の生涯を紹介している。

  • 公開資料90点のうち、新収蔵資料14点を含むほとんどが同館としては初公開だ。
  • 新収蔵資料からは、啄木の光子宛て書簡2通が興味深い。1908年7月18日の書簡で、啄木は激しい言葉で光子に母カツに孝行するよう書く。
  • もう一通は最後と推定される手紙。亡くなる3週間前の12年3月21日の書簡は、友人の丸谷喜市に代筆を頼んだ。亡くなった母が最後まで「みいが居ない」と光子を気に掛けていたこと、形見などは「誰にもやらぬことにした」と伝える。重い内容にもかかわらず、最後は「文句を書くな(略)癇癪がおこる」と言いつける。
  • 同記念館の鳥取邦美主任学芸員は「啄木にとって光子は、渋民で一緒に育った『近い』存在」と説明。「書簡にはひどい言葉も出てくるが、そういうことも言い合える関係だったのだろうか。こうした点にも注目してほしい」と話す。

 * 5月9日まで。

(2021-03-25 岩手日報

 

石川啄木記念館 企画展詳細

新収蔵資料展「啄木の妹光子宛書簡を中心に」【現在開催中】- 石川啄木記念館

 

新収蔵資料展チラシ

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