啄木研究の歩み未来へ 国際学会がオンラインセミナー
- 国際啄木学会の2020年度セミナーは24日、初のオンライン方式(Zoomミーティング)により開かれた。前半は研究発表を行い、後半は会長経験者と現会長の記念座談会。学会の30年の歩みを振り返り、啄木と学会を未来へつなぐ方策を探った。
- 座談会テーマは「国際啄木学会30年の歴史と未来に向けて」。池田功会長が進行役。
- 太田登元会長は「啄木は世界の人々と対話できる存在。国際的視野を持つ当学会の設立理念に立ち返る必要がある」と表明。
- 望月善次前会長は「文系学門への逆風がものすごい。しかし時代は常に動く。力を合わせて次の時代を拓こう」と激励した。
- 近藤典彦元会長は「新しい読者層を若い人の中に見いだすことだ。意識下で今啄木をもっとも求めているのは、(ともに20~40代と推定する)非正規労働者階級中のアンダークラス(下層階級)であり、正規労働者中の不遇な人たちだろう」と見解を示した。
(2021-01-28 岩手日報)