〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

芸妓・小奴の卒業写真見つかる 帯広小学校で

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シロヤマブキ

啄木の恋人? 見つかった少女時代の写真に映る意外な姿

  • 歌人石川啄木が北海道の釧路に滞在した明治期、懇ろにしていた芸妓(げいぎ)・小奴(こやっこ)の14、15歳ごろの写真が見つかった。啄木の恋人とも言われた小奴はどんな少女時代を過ごしたのか。
  • 啄木は1908(明治41)年、釧路新聞北海道新聞の前身のひとつ)記者として釧路に76日間だけ滞在した。21~22歳。料亭の芸妓だった小奴は17~18歳だった。2人は宴席で出会った。
  • 帯広市の執筆業で、啄木研究家でもある佐藤文彦さんが市立帯広小学校資料室で、05(明治38)年の帯広尋常高等小学校高等科の卒業写真を見つけた。裏に「前列右から3番目 坪ジン」と小奴の本名が書かれていた。
  • 小奴の芸妓や晩年の写真は多く残るがそれ以前のものは知られていない。少女は大柄であどけなさが残っていた。釧路市の啄木研究家、北畠立朴さんは「芸妓のころと印象がずいぶん違う」と言いながらも、「芸妓以前の写真は初めて見た。貴重だ」と話す。
  • 啄木の歌集「一握の砂」には、小奴をうたったものが残る。小奴は65年に亡くなった。74歳だった。(高田誠)

(2020-11-28 朝日新聞

 

啄木の恋人?見つかった少女時代の写真に映る意外な姿:朝日新聞デジタル

小奴の写真「前列右から3番目 坪ジン」