啄木顕彰 初心忘れず
- 2部構成の第1部は森館長が「啄木顕彰の初心を受け継いで−」と題し講演した。森館長は「1970年に当記念館(旧館)が開館した背景には、4次にわたる啄木ブームもあった。第1次は『啄木遺稿』などが出たことによる21,22年で、旧渋民村(現盛岡市)住民による啄木第1号歌碑建立へと至る。この『啄木の魂をふるさとに迎え入れよう』との思いが顕彰の初心だ」と解説。「記念館は啄木と渋民のつながりの象徴で、ひいては岩手・盛岡の人の心のよりどころとなっている。初心を大事にしながら、これからの顕彰を効果的に進めていきたい」と決意を新たにした。
(2020-11-17 岩手日報)
「苦しいとき浮かぶ歌」
- 第2部の座談会で、同館8代目館長を務めた菅原氏は、2010年に高知県の坂本龍馬記念館とコラボ展示を開催したことを振り返り、「二人の偉人には共通点があった。未来を見詰め、歩むという信念を持っていた」と回想する。
- 元玉山村職員の玉山邦夫氏は、1993年の啄木祭について解説。この年の啄木祭は、これまでで唯一、渋民公園で開催された。「屋外で、岩手山をバックにしてコンサートを開き、あんべ光俊さんが素晴らしい歌を披露してくれた」と当時の情景を思い返した。
- 同館では、開館50周年を記念した企画展「啄木顕彰のあゆみ」を2021年1月17日まで開催中。
(2020-11-16 盛岡タイムス)