〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

『友がみなわれよりえらく見ゆる』のはつらいがアイデンティティーを形成する上では必要

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NIKKEI STYLE

50分で教科書たった1行!? オンラインでは不可能!奈良・東大寺学園の「自由すぎる授業」

《連載》進学校の素顔 東大寺学園中学・高校(上) 教育ジャーナリスト・おおたとしまさ

東京大学京都大学に毎年、多数の合格者を輩出する東大寺学園中・高等学校(奈良市)。生徒たちの高い学力を支えているのは、型にとらわれない自由な校風と授業風景にあるようだ。

生徒だけでなく教員も自由の体現者

「普通の授業」は絶対しない

藤嶽先生 「きょうから教科書行きます!」
生徒たち 「うそやん!」
この日読むのは鷲田清一氏の「<わたし>のいる場所」という文章。

「人生の目的は生殖である」!?

ここでいう「生殖」とは単に性行為のことをいっているわけではもちろんない。そこで石川啄木の『一握の砂』という歌を引く。

  友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
  花を買ひ来て妻としたしむ

藤嶽先生 「我々人間は常に他者と比較しながら生きてるのね、僕らはね……」

さきほどまでの熱狂が嘘のように静まりかえり、生徒たちは藤嶽先生の話に聞き入る。明らかに雑談であるが、先生がいま、教科書に書いてあること以上に大事なことを話してくれていることを察知しているのだ。

藤嶽先生 「『who』を自覚するためには『他者』の存在が必要です。自分と他者がお互いに、他者を鏡として自分を認識している。つまり『自分』とは『他者の他者』であるということができるわけです。『友がみなわれよりえらく見ゆる』というのはつらいことでもあるけれど、アイデンティティーを形成する上ではとっても必要なことです」

(2020-10-07 yahoo News > NIKKEI STYLE)

 

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