いま この人
啄木「素人の目」で学ぶ
国際啄木学会 盛岡支部長 山田武秋さん
- 東京で出版社を経営していた2008年、啄木関連の書籍を編集したことが、啄木にのめり込むきっかけだった。啄木関連本を多く手がけ、昨年は4冊出版した。「学者ではない『素人の目』があるからこそ、従来と異なる着眼ができるのかも」と自己分析する。「『プロ』が考えつかない新しい視点を愛好者が持っていることもある。それを謙虚に学んでいくことが、これからは求められると思う」
< こころよく/我にはたらく仕事あれ/それを仕遂げて死なむと思ふ >
- 啄木は生前、高い志を持って懸命に努力し、地獄のような経験を経て復活した。「啄木の作品は『自分で自分を教育する』ための教科書として有効だと思う」と語る。
- 「月例会」では会員以外の参加も歓迎し、ざっくばらんな雰囲気で語り合えるような場所作りを目指す。4月13日の啄木忌前日の12日に「前夜祭」を主催・運営している。活動の根底にあるのは、「みんなで啄木への共感の輪を広げていきたい」という思いだ。(久保健一)
* 月例会への問合せは山田さん(019・613・2349)へ。
(2020-02-03 読売新聞岩手版)