(撮影 岡林一彦さん)
岩手日報 ばん茶せん茶
啄木父子歌碑建立10周年
岡林一彦
- 啄木の父一禎さんは、啄木の姉とらの夫山本千三郎が高知駅長であったため高知に身を寄せて、その官舎で数え年78歳で亡くなっています。
- 2009年9月、たくさんの皆さんの温かい募金をいただき、一禎終焉の地JR高知駅前に「石川啄木父子歌碑」を建立することができました。そこには、啄木の短歌「よく怒る人にてありしわが父の/日ごろ怒らず/怒れと思ふ」、一禎の歌「寒むけれと衣かるべき方もなし/かゝり小舟に旅ねせし夜は」が自然石に寄り添うように刻まれています。
- 今回、建立10周年を記念し、あらためて歌碑の存在を発信しようと実行委員会を立ち上げ記念行事を実施しました。短歌大会、1954年作の映画「若き日の啄木 雲は天才である」の上映会も開催しました。
- また、高さ180センチのヒノキ角材の木柱に「啄木の父一禎終焉の地父子歌碑」と墨痕鮮やかに記し、新しいシンボルとすることができました。全国の啄木ファンのみなさんにも、新しく設置した「啄木父子歌碑記念木柱」に合いに来てもらいたいと思っているところです。
(岡林一彦 高知市種崎、石川啄木父子歌碑建立10周年記念行事実行委員会事務局長)
(2019-10-26 岩手日報)